前回のコラムでは、子供たちが英会話を習う時、ネイティブ講師と
日本人講師ではどちらがいいのかということについて、書きましたが、
今回は、中学生以上の大人の理想のクラスはどうあるべきかについて、
続きを書きます。

 私たちのこれまでの15年の経験から言うならば、少なくても初級
レベルの生徒は、ネイティブ講師と日本人講師からそれぞれにレッスン
を受けることが、効果ある学習となるでしょう。

言葉はインプットとアウトプットを繰り返して習得していきます。
インプットがないとアウトプットは不可能です。

英語が話されている国で、英語を学ぶなら24時間ずっとインプット・
アウトプットする機会があります。

しかし私達は日本にいながら英語を習得しようとするのですから、
インプットやアウトプットを効率的に行わなければなりません。

そのためには大人の学習者の場合は、文法の知識が役立ちます。
スキーで足を骨折した人は、手術後リハビリテーションをします。

そのときに必要な道具が、平行棒や松葉杖です。そしてそれらの
道具を使ってリハビリテーションをするうちに足が丈夫になり、
平行棒や松葉杖が無くても歩けるようになります。

 大人が外国語を学ぶときに、文法はいわばリハビリ中の松葉杖
のようなものです。文法を使って効率よくインプットした知識を、
再び文法の知識を使ってアウトプットする練習を行う。

そのようにしてインプット・アウトプットを繰り返すうちに、
足が丈夫になり松葉杖無しでも歩けるようになるのと同様に、
文法の知識をあらためて意識にのぼせることなく外国語が使える
ようになります。

それは文法の知識が不必要になったのではなく、訓練により
意識して使う必要がなくなったのです。特に自国で外国語を
マスターしようとする大人が、文法の知識に頼らずそれを行おう
とするのは無謀なことです。

 また、文法をどんなに学習しても、その文法の知識を運用して
話したり聴いたり書いたり読んだりして使う練習をしないのなら、
その外国語は、これまた使えるようにはなりません。

これまでの学校英語教育で英語が使えるようにならないのは、
学んだ知識を運用して使う必要性と訓練がないからです。
ですからネイティブ講師と話す訓練も大切です。

 これで、外国語を習うのに「ネイティブ講師と日本人講師は
どちらがいいですか?」という問いへの答えは出ました。

答えは、「両方とも必要です。それぞれが相手が足りない部分を
補い合うことが理想です。」ということになります。

 私たちもより優れたレッスンを行うために、ネイティブ講師と
日本人講師両方の良さを生かしたカリキュラムを組んでいます。
そして、生徒自らが自分の要求と必要に合わせて、自由にその
組み合わせを選択できるシステムにしております。

「言うは易く行なうは難し」ですが、理想を求めて努力しています。