外国語を仕事に生かす方法は、大きく分けて二つのグループに
分かれると思います。一つのグループは、いわゆる語学のスペシャ

リストといわれる人々で、翻訳家、通訳及びガイド、語学教師が
代表的な職種です。最初の二つの職種で独立して生計を立てるのは、

特に初期においては容易ではありません。外国語の知識はもちろん、
高い日本語の知識技能も必要ですし、語学以外の様々な知識、

そして営業力も求められます。ですから最初は多くが、何処かの会社
かエージェントに属します。翻訳家は文芸翻訳と産業翻訳がありますが、

文芸翻訳家になるには、作家同様の素質が必要ですし、運にも大きく
作用されます。それに比して産業翻訳家は、法律・医学・特許・電気・

自動車等、何でも自分の専門分野を持っており、努力を怠らず誠実に
仕事を続けていくなら、語学の実力で生計を立てることはそんなに難

しくありません。希望者は積極的に翻訳会社のトライアルを受けて
みてはいかがでしょうか。翻訳会社は常に優秀でプロ意識を持った

誠実な翻訳者を求めています。三番目の語学教師ですが、これも様々
です。家庭教師・塾講師・中学高校専門学校大学の教師、それに語学

学校の教師等があります。中学高校の教員と専門学校や大学の専任
教員を除いては、それぞれ安定性には少し不安があります。現在、

民間の語学学校は外国人講師が花盛りですが、単に会話をするだけ
では満足しない生徒達のために、豊かな知識と優れた技能を備えた、

教える実力のあるプロの日本人外国語教師もこれからは求められる
と思います。世界的な基準で見たら、これだけ外国人講師に拘る

日本はむしろ例外であり、それは日本人の外国語力の低さの反映
でもありです。

 二つ目のグループは、語学の専門家ではなく、外国語を使って
ビジネスする人々です。このグループはさらに二つに分かれます。

一つは会社に勤めて組織の中で語学を使って仕事をする人々です。
このグループの人々は、これまで大きな会社に勤めている人々が

多かったですが、現在では組織の大小には余り関係なく、ビジネス
マン全体に語学力が求められるようになっています。もう一つの

グループは、今後、益々人数が増えて行くと思われますが、語学
を使って起業する人々です。ビジネスセンスのある人々が語学を

使って世界を相手に起業するならチャンスは大です。これは
ビジネスのグローバリゼーションとも関係がありますが、

インターネットの普及により、個人でも世界を相手に仕事が出来る
ようになったからです。世界には魅力的な商品がまだまだ沢山あります。

それらは大量に供給できないので商社は手を出しません。しかし
少量だからこそ価値があるのです。私の知り合いの女性で、単独で

アメリカに頻繁に行き、子供服を問屋からではなく小売で一点ずつ
百万円・2百万円分と買って、帰りはビジネスクラスの手荷物として、

日本に持ち帰ってきます。そしてそれを自分の小さな店で売ります。
まさにどの洋服も一点物ですから、消費者の評判もよく、お店も

はやっています。彼女は売れる子供服を選ぶという優れた能力がある
のでしょうが、これからは、彼女のような元気のある女性が増えて

いくものと思われます。

 学んだものは使ってこそ意味があります。しかもお金が絡めば真剣
にならざるを得ません。語学も上達します。語学の学習に終わりは

ありません。皆さんも学んだ語学を使う道を考えてください。それが
最も良い勉強法の一つでもあります。