私たちのスクールの中高校生クラスには、世間で言われる
いわゆる有名私立中高校に通っている生徒たちが多くいます。

私たちは基本的には実用英語を教えているので、いわゆる教科
としての学校英語や受験英語を教えていません。そういう事情

で私たちのスクールには、公立校に通っている中高生は多くいま
せん。きっと彼らには実用英語を習得する余裕や必要性が、

あまり感じられないのだと思います。そんな中で、私たちの
スクールで実用英語を学んでいる中高生たちの英語習得に対する

意識は、かなり高いと言えます。中学生で英検準2級や2級に合格
するのは当たり前という雰囲気です。しかしそのような学力の高い

生徒達に英語を教えていて日々感じることは、かなり高度なドリル
問題や選択肢を選ぶ問題は得意な彼らも、英語で自分の意見を述べ

たり、相手を説得したりすることは苦手だということです。最初、
これは彼らの英語力がまだ足りないからだと思っていたのですが、

事実はそうではありませんでした。彼らが受けてきた受身の教育に
問題があったのです。彼らは日本語を使ってさえ自分の意見を述べ

たり、論理的に話をして相手を説得したりする訓練を受けていない
のです。母国語を使ってそのような訓練を受けていない生徒に、

英語で積極的に意見を表明したり、討論させるにはどうしたらいい
のか、困難を感じながらも試行錯誤を繰り返しています。

 16年前、「英語教授法」をカリフォルニア大・バークレー校で
学んでいた時のことが思い出されます。ある日、ESLクラスの授業

参観があり、授業の後、懇談会になった時、そこで英語を教えて
いたアメリカ人講師の行ったことが今でも忘れられません。

「クラスでの私の仕事の多くは、こちらが止めなかったら授業中
ずっと喋り続けるイタリア人生徒Mや南米の生徒たちの発言を

いかに少なくし、羊のようにおとなしい日本人の生徒たちを
いかにして少しでも多く話させるかです。」と、彼女は言って

いました。残念なことに、その当時と状況は現在でも余り変わって
いないようです。でも失望することなく、自らの言葉で自己発信

出来る日本人を育てるために、今後も、微力ながら外国語教育を
通じて貢献していきたいと思っています。