未来の法律家への手紙

 Kさん。法律を勉強しているあなたが、修士論文にフランス法
からの視点を取り入れたい、そして博士課程の入試科目にフランス

語を選択したので、フランス語を勉強したいとあなたがやってきた
のが3年半前でした。フランス語会話は長いこと教えていましたが、

フランスの法律知識など全く無く、どのように教えたら良いのか
迷いましたが、怖いもの見たさの様な気持ちもあり、あなたの申し

出を引き受けたのでした。7ヶ月ほどで文法学習の基礎を終え、
それからフランスの法律書や判決文を原文で一緒に読み出し

ましたね。あなたのフランス語の知識はまだまだ貧しいけれども、
あなたの明るい人間性はとても魅力的でした。だからきっと70分

のレッスンが2時間になり3時間になり時には4時間になっても
楽しく教えることが出来ました。南国出身のあなたらしく、細かい

ことに拘らずいつも明るく謙虚で、そして前向きに勉強していま
したね。将来、プロの法律家に成ったときにも、その心を忘れずに

大切にしてください。私自身にとっても前にも少し書きましたが、
法律という論理的な思考が求められる分野で、フランス語の文章を

読みながら思考を論理的に組み立てていく作業はなかなか興味
深かいものでした。自分自身も楽しみながら授業料を頂き、しかも

生徒が伸びていくのが実感できるという教師冥利に尽きる贅沢を
味わせて頂きました。また勉強の過程で交わした私たちの会話が、

あなたの人間や社会への理解を少しでも広げ豊かにすることに
役立つなら、これ以上の喜びはありません。このような素晴らしい

機会を与えてくれたあなたに感謝しています。あなたの今後の大い
なる活躍を願っています。これからも持ち前の快活さを失わず、
頑張ってください。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


未分類

次の記事

新TOEICコース開始