メールレッスン

今日は、このたび新しく始めたメールレッスンについて書きます。

 人は新しい言葉をどのようにして習得していくのでしょうか。
このことについては以前にも少し書きましたが、基本的には、

インプットとアウトプットを繰り返して、言語を習得していくと
思います。もちろん、まだ母国語を完全には習得していない幼児

が、母国語を習得する場合と、既に母国語を習得している大人が、
第2言語として外国語を習得する場合や、また習得しようとして

いる言語が、日常言語として使われている国や地域で習得するのと、
そうでなく自国で外国語として習得する場合など、様々なケースで

言葉の習得法や習得過程も異なってきますが、基本的には、先に
言ったインプットとアウトプットを繰り返して、言語を習得して
いきます。

 インプットとは音声言語では聴くこと。アウトプットとは話すこと。
また、文字言語ではインプットとは読むこと。アウトプットとは

書くことです。これら4つの言語活動を繰り返して言葉を習得して
いきますが、それには習得していく順序があります。まず、文字言語

のアウト・インプットよりも音声言語のアウト・インプットを優先
させること。話し言葉が出来る前の赤ちゃんに読み書き能力を

求めないのと同様です。この順序を無視して、読み書きから教え
ているのが現在の中学高校の英語教育の間違いです。これではどんなに

やっても英語を習得できません。次に大切なことは、インプットが
充分達成される前にアウトプットを求めてはいけないことです。

アウトプットはバケツに水を注いでいくと、一杯になったら自然に
バケツの縁から水が溢れ出すように、インプットが充分なされたら、

表現したいという環境がある限り、自然に言葉が出てきます。
学習言語が日常言語として使われている国や地域で習得するケースと、

自国で外国語を習得するケースと比較する場合、前者が断然有利な
理由は、学習言語に接している絶対的な時間量の差があるからです。

 それでは日本で外国語を学習する場合、その外国語を習得する
ための充分な量のインプットとアウトプットを、この忙しい現代

社会の日本で、しかも仕事で忙しい大人が、どのようにして確保
するかという問題が、大切になってきます。

海外に出かけず、日本にいてしかも仕事をしながら、充分な量の
インプットとアウトプットを可能にするには、言葉のインプット

やアウトプットが、何時でも何処にいても出来るということが、
根本的に大切になってきます。この点、音声言語の充分な量の

インプットに関しては、それほど問題はありません。CD・
ラジオ・テレビ・インターネットと、いくらでも何時でも何処でも

聴くことが出来ます。通勤中の電車の中でも、家庭で家事をしな
がらでも出来ます。

 それでは、音声言語のアウトプットの絶対量はどのようにして
確保したらいいでしょうか。これは話し相手を必要としますので、

何時でも何処でもというわけにはいきません。外国人の連れ合いや
恋人でもいればいいですが、なかなかそういうわけにはいきません。

そこで語学スクールに通うということになるのでしょう。これからは
インターネットのチャットが有効でしょうが、初心者には難しいそうです。

独り会話や朗読、聴いた後から文を繰り返す、シャドートレーニング
ぐらいでしょうか。なるべく良いスクールと良い講師を見つけてください。

 それではもう一つの文字言語ではどうでしょうか。まずインプット
は問題ないでしょう。外国語の本や雑誌はいくらでも溢れています。

しかもインターネットでは、無料で最新のニュースがこれまた
いくらでも読めます。読書には場所や時間の制約はありません。

外国語学習者には、自分のレベルと興味に合った文章の多読を奨
めます。母国語の能力の差も、読書量の差ではないでしょうか。

 さて、いよいよこれから今日の本題についてですが、何時でも
何処でも出来る文字言語でのアウトプットは、どうしたら実現

できるか考えてみました。これまでも生徒達に世界中にたくさん
あるペンパルサイトで、外国人のペンパルを見つけて、メールを

やり取りすることを推薦し、実際、中高校生クラスでは学習の
一環として現在も実行しているのですが、返信が来なかったりして

継続がなかなか問題でした。それで今回、週2回、月8回のメール
レッスンを始めるということになりました。何時でも何処でも

ということが大切ですから、パソコンからでも携帯からでもメールを、
スクールの外国人講師へ送ると、講師は細かい添削などはせず、

友達にメールするような気持ちで返信します。楽しくやるという
ことが、継続のためにも上達のためにも大切なポイントですから、

余り間違いを気にせず、「今日こんなことがあったよ」とか
「こんなことを見たよ」とか気楽な気持ちで書いてほしいと思います。

もちろん生徒が希望すれば講師は添削もしますので、生徒は、講師
を自分専用のプライベートチューターとして活用することも出来ます。

生徒の目的とレベルに合わせてメールレッスンを利用したらいい
と思います。メールレッスンは現在、私たちのスクールで他の

クラスを受講している生徒も、新しくメールレッスンのみを受講
したい生徒にも利用できるようにしました。これなら世界中、

何処からでもメールレッスンを受講できます。皆さんはこのメール
レッスンについてどう思いますか。ご意見をお寄せ下さい。

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