これからの学校英語
6年後の2020年には東京オリンピックが開催されます。
前回の東京オリンピックの開催は今から50年前の1964
年でした。あの当時から日本人の英語はどれ程上達した
でしょうか。英語でコミュニケーションができる日本人
はどれだけ増えたでしょうか。そしてこれから6年後
のオリンピックイヤーに日本にやってくるたくさんの
外国人と、どれだけの日本人がコミュニケーションを
取れるようになるでしょうか。大いに心配です。
経済のグローバル化と上記のような事情と背景があり、
現在、小学5・6年生で行っている英語活動を6年後に
は小学3年生から始め、5年生からは正式教科にし、
中学でも英語で英語の授業が行われることになって
います。私たちが24年も前から実施してきた
「使える英語」教育にようやく文部省も方向転換して
きたことは喜ぶべき良いことですが、目標の実現は
かなり困難だと思います。何故なら様々な問題があり
ますが、中でも大変大きな問題が二つあります。
一つは英語で英語を教えることができる中学高校の
日本人教師の数が少ないことと、全員必修のために
一クラスの生徒数が多すぎることです。外国語学習の
クラスに10名以上の生徒数は多すぎます。それに
英語に対する興味や動機・必要性そしてレベルの違う
生徒たちを一緒に教えることはほとんど不可能です。
唯一の解決法は、英語を必修ではなく学びたい生徒
のみが学ぶ選択制にすることです。さてこのような
英断が現在の文部科学省にできるでしょうか。