司法・医療通訳

先日の新聞に、「資格制度のない日本では、司法・医療通訳の能力
のばらつきが大きく、現場では深刻なトラブルも起こっている」

という記事が出ていました。これから益々多くの外国人が日本に
やって来る国際化の時代、この問題は、世界の中の民主国家として

日本が試される重要な問題だと思います。民主主義国家では、
国籍に関係なく誰もが自由・平等・公平に司法や医療を受ける

権利があるのですから、この種の人権にかかわる問題は、常に
世界中から大きな注目を受けます。皆さんも外国に行って何かの

トラブルに巻き込まれたり、怪我をした時、外国人だからという
理由だけで差別待遇を受けるのは耐えられないと思います。

では、私たちはどうしたらいいでしょうか。これから益々多くの
通訳が、様々な言語で必要とされると思います。私は、外国語が出来

る人が、様々な専門分野を勉強するよりも、様々な分野の専門家が
外国語を勉強した方が、ずっと早道だと思います。私も若い頃、

完成した工場の引渡し検査の現場での日仏通訳をしたことがあり
ますが、まず最初は、日本の建築家が使う棟とか遮蔽壁とかの

日本語の建築関係の専門用語が分からず、日本語の建築用語の
勉強から始めて苦労したことを思い出します。一方、現場では

日本の大工さんは現地の大工さんとお互い言葉は通じなくとも、
専門家同士として意思の疎通は余り問題がなかった様子でした。

これは以前にも書いたことですが、これからは外国語学習を目的
とするのではなく、専門的知識・技能を身に付け、それらをさらに

生かすために外国語を身につける時代になっていると思います。

 「未必の殺意」司法現場ではよく使われる表現ですが、日常生活
では殆ど使わないこのような表現を、瞬時にどのように通訳しますか。

これは一つの例ですが、このような専門用語は無数にありますので、
法律の専門化が外国語を勉強した方が、外国語を使える人が法律

を勉強するよりも、高いレベルのより正確な通訳が出来るものと
思います。

 これから外国語を勉強する人にアドバイスするなら、何か専門分野
の技能知識職を身に付け、その専門能力をより生かし、活躍の場を

さらに広げるために、外国を習得してください。ジェネラリストは
閉ざされた社会では通用しますが、村を出たら求められる人材は

専門家であるのは、会社員だけでなく、語学に関しても言えると
思います。

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