2020年度から実施される大学入学共通テストの英語で活用される民間試験に新型英検やTOEIC等、8種が合格しました。この改定の目的は、現行の大学入試センター試験では英語のリーディング力とリスニング力しか測れないので、ライティング力とスピーキング力も含めた4技能を測ることにあるということです。

言葉の学習である以上、これら4技能を習得することが目的であるのは当然であり、1990年の開校以来、私たちバイリンガルセンターが行ってきた英語教育に、やっと国も追いつこうとしているのかなと思います。しかしこの改革はあまり成功しないと思います。

それは試験の公平性や高額の受験料の問題ではなく、純粋に英語能力の習得という視点から、これを学校教育で行うことに大きな無理があるからです。現在でも中学3年生で英検3級以上に合格している生徒の割合が40.7%、高校3年生で英検準2級以上に合格している生徒の割合が39.3%です。

たとえ中学生や高校生が英検2級に合格しても、カタコト程度ならならいざ知らず、コミュニケーションの手段として、英語をある程度自由に使えるレベルに彼らが達しているわけではありません。生徒それぞれの得手不得手、好き嫌いにかかわらず、学校教育ですから生徒全員が英語を学ばなければなりません。

しかし外国語である英語を日本にいながら使えるレベルにまで習得するには、ある程度才能があること、好きなこと、そして必要性があることが大切です。スポーツや音楽・絵画などの芸術の習得には、当然なこととして要求されるそれらの能力や環境が、英語習得に関しては求められないということに無理を感じます。

果たして学校教育において高いレベルの楽器演奏能力や運動能力を生徒全員に求めるでしょうか。