世界における日本人の英語力
世界的な語学学校運営企業のEFエデュケーション・ファースト(スイス)が、英語を母国語としない国・地域について2023年の「英語能力指数」ランキングを発表しました。
調査対象は113カ国・地域で、首位はオランダで、2位はシンガポール、3位はオーストリアの順番でした。日本は過去最低の87位で、特に若い世代の英語力低下が目立っているとのことです。
トップ10の大半はヨーロッパ勢で占められていますが、それはこれらの地域で話されている言語が、インド・ヨーロッパ族語に属して英語との共通性や類似性があるので、
英語を習得しやすいと言う理由があります。しかしそれでも日本は英語力が韓国やベトナムや中国などをも下回り、アジア23カ国・地域でも15位と低い位置にあるのは、
他にも日本固有の原因がありそうです。同社のテストを受けた世界約220万人のデータに基づく平均英語能力指数は493で、日本は457でした。
日本は文科省が英語教育に力を入れ、2020年度から小学校でも英語が科目として導入され、中学高校でも実用英語教育が推奨され、読み書きだけでなく会話が重視される教育が行われ、
それに合わせて大学入学共通テストでもリスニングの配点がリーディングと同じ比重でそれぞれ100点ずつとなっていますが、成果はあまり見られないようです。
外国語の習得は習うだけではうまくいきません。スポーツや楽器の演奏と同じで、学んだ知識やスキルを積極的に使う習慣を付けなければ使える英語は身に付きません。
英語をコミュニケーションの手段として日々使う環境を整えることが必要です。世界が益々グローバル化し、インターネットで発信される情報の80%以上が英語で発信されている現在、
英語は様々な学業や職業においてもはや必須のスキルとなっています。日本に閉じこもって日本語だけで生活していては、日本はこれから益々貧しくなっていくのではないかと心配です。
他のアジアの国々の人々も英語を使っています。日本人は自らの文化を大切にしながら、真の意味でグローバル化が必要でなないでしょうか。